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中国人民元預金ファンド
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外貨、人民元のあれこれを初心者の方にもわかるよう、為替の動きや特徴をやさしく解説。
 
   
  人民元レートは「政治主導」 米国の人民元高要求は短期的なイベント 経済の基礎的条件(ファンダメンタルズ)も人民元高を示唆 長期的国策としての人民元高

政府主導、長期国策の人民元高
 
   

人民元レートは「政治主導」
 
人民元の為替制度は、形式的には複数の外貨のレートを合成して作られた指標に連動させる「通貨バスケット制」を採っていますが、中国政府は依然として通貨制度の主導権をしっかり握っており、自国の主導権を重要視する姿勢を示しています。そのため、米国から指摘されている人民元の過小評価については、単なる「通貨の評価」という経済学上の問題より、中国政府内の力関係や、外国政府(特に米国)が中国政府の立場や姿勢をどのくらい理解するか等外交が、人民元の行方に決定的な要素になると考えられます。人民元レートは、実経済よりもむしろ「政治主導」で決まるものです。
 

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米国の人民元高要求は短期的なイベント
 
人民元高を要求する急先鋒は米国ですが、過去の動き方をみると、その圧力は持続的というより単発的なものです。米国では、労働組合から国会議員まで「人民元高は自国の雇用改善につながる」との認識が根強く(本当にそうかは別問題ですが)、首脳会議等の時はもちろん、大統領選挙など世論の支持を得たいときに、米国側からの元高圧力が強まりやすいと考えられています。また、米国財務省は各国の通貨制度を検証する「為替政策報告書」を半年ごと(4月、10月)に発表しています。
そのなかで中国が「為替操縦国」として認定されれば、米国が輸入する中国製品に25%~30%の追加関税が課される可能性があります。
そこで、中国側は、報告書の発表直前に、人民元の弾力性を高める措置を行いやすく、すなわち元高の要因になりやすい傾向があると考えられます。
 
元高要因 元安要因
・海外(特に米国)からの圧力
・中国の経済成長
・ホットマネーの流入
・貿易黒字の増加
・株価/不動産価格の上昇
・金利の引き上げ
・政府の急ピッチな通貨高への警戒感
・労働集約産業の競争環境悪化
・出稼ぎ労働者の雇用確保
人民元の国際化について
・長期的には、海外で新規の人民元需要創出が期待される(元高要因)
・海外市場でのレートの弾力化により、変動幅が増大する可能性。
 
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経済の基礎的条件(ファンダメンタルズ)も人民元高を示唆
 

中国の短期、長期の経済予想では「人民元高」を示唆するものが優勢となっています。通貨の強弱は、通常その国の経済力を表すものですが、ブルームバーグが調査したエコノミストのコンセンサスによると、中国の実質GDPの成長率は「2010年+10.0%」「2011年が+8.9%」と、主要国の中で最も高い水準となる公算です。また、経済成長に伴う物価の上昇を抑えるために、中国では現在、根強い金利引き上げの観測がありますが、これも人民元資産の魅力を高める一つの要因となります。加えて、貿易黒字の増加や海外からのホットマネーの流入など、人民元高の要因となる状況が、経済成長を背景に今後も持続する見込みです。
 
主要国のGDP
(データ:IMF)
 
 

長期的な視点では、中国経済は米国に匹敵する規模に成長すると考えられています。監査法人「プライスウォーターハウスクーパース」の推計によると、2007年の中国の実質GDPは米国の23%にすぎない規模でしたが、今後の数十年間、中国が年間+6.8%の実質成長率を維持するならば、2025年には米国を追い越してGDPが世界一に、また更に2050年には中国の経済規模は米国を23%上回ることとなります。
こうした中国の大きな潜在性は今後の人民元高を支えると考えられます。


 

2007年、2050年の日米中経済の比較
実質GDP
(単位:米国GDPを100とする)
1人当りの実質GDP
(単位:2006年価格の米ドル)
2007年 2050年 2007年 2050年
日本 32 19 34,400 70,500
米国 100 100 44,400 93,300
中国 23 123 2,300 34,500

(出所:プライスウォーターハウスクーパース)
 
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長期的国策としての人民元高
 



では、どの程度の人民元高が期待できるでしょうか?右のグラフは人民元の対ドルレートの推移です。2010年9月以降はNDF(現物の受渡を伴わない先渡し取引)市場の現在レートを参考にした予想と 、エコノミストの予想(コンセンサス)を示したものです。これによると、2011年には人民元は年率最大4.6%上昇し、6.39元/ドルになると予測されています。

 これは、一見小幅なものかもしれませんが、2005年~2008年の元高局面は、中国経済が安定的に成長を続けるならば、当局は長期的にも人民元高を認める姿勢であることを物語っています。



 
人民元の対ドルレート
(データ:ブルームバーグ)
コンセンサスとは、ブルームバーグが調査したエコノミスト予想の平均値。
 
また、今後も高い経済成長が実現できるのであれば、中国商務省が元高に関して持つ輸出部門の競争力低下などの懸念も払拭されるでしょう。加えて、「人民元高」は、政府が抱える頭の痛い問題の有効な解決策、つまり輸入インフレの抑制やホットマネー流入で起こるバブルの回避などの効果が期待されます。そのことから、再び長期的な国策として採択される公算が大きいと考えられます。
 
   
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